皆さんこんにちは。
前回、ピアノを独学で練習するためのヒントをお知らせしましたが、
その中で『ハノン』という言葉が出てきました。
『ハノン』とは何でしょう?
それはフランス人、「シャルル ハノン」氏の残した、
ピアノを弾くために10本の指を1本1本独立して、
それぞれを強くしていくためのテキストです。
ハノンとは
ピアノ学習者にとっては、「ハノン」の1冊は練習のまず最初に
弾く教材でしょう。
ハノン氏はフランス人であるため、ドイツでは使用されることが少ないと
聞いたことがあります。またアメリカでも使用されないと言われますが、
ジャズピアニストの「オスカー ピーターソン」氏や「ジェリー グレー」氏
などは、『ジャズ ハノン』という練習曲集を出しています。
オスカーピーターソンはカナダの音楽学校を出ています。クラシックを勉強していましたから
「ハノン」は使用していたでしょう。
指のためによかった、と思ったから『ジャズ ハノン』を出版したのだと思います。
実際のところ、個人の先生によって大きく異なると思います。
ハノンによって得られる事
1 正しい手の形、指の使い方
2 手の脱力の技術のマスター
3 あらゆる種類のタッチのマスター
4 筋力と持久力を身につける
以上のような効果が期待されます。
それ以外にも、最近ではピアノを弾く年代に応じた色々なテキストが出ていますが、
基本的には、このハノンを元にしたものであると思います。
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上の動画で良い手の形がみられます。
手の形
手の形については、もう本当に生徒さんは先生から、何度も言われていると思います。
でも大切な事なんです。
わたし自身は、あまり手の形について、うるさく言われたことがないいまま大人になりました。
ある時、セミプロのピアニストの方から、手の形が崩れている、との指摘を受け
愕然としました。ショックでしたね。思えば肩こりがするし(高校生の時も)、すぐ疲れるし、と感じてはいました。
それから、その方の指導を仰ぎ徹底的にフォームとタッチを直しました。
数ヶ月はかかりましたが、その時によくハノンを使用して手のフォームを見直しました。
その後は肩こりがなくなり長時間の練習に耐えられるようになりました。
やっぱりハノンは必要です。
手の形は、胸の前で『お化け』のようにブラブラして
全ての指が脱力して伸びきっていない状態が良いです。
この形についても時代と共に少し変化していますが、要するに
力を抜くことが大切です。
小さな子供さんだどは、まだ指が弱くて「脱力」が理解しづらいですが、
時々親御さんなどがチェックしていただけると手の形が定着します。
タッチ
生のピアノを弾く時には必ずタッチも問題が出てきます。
電子ピアノが大変普及していますが、生のピアノのタッチとは残念ながら同じではありません。
生の楽器で練習した場合とでは、大きな違いが出てくるのは、このタッチです。
タッチは音色に影響しますから、強弱だけでなく自分の耳で音色をよく聞くことも大切です。
自宅の楽器が電子ピアノの場合は、機会があったらなるべく生のピアノを弾くようにしましょう。
筋力と持久力
筋力とは力を入れることではなく、練習の結果得られることです。
持久力は、だんだんと長い曲を弾いていくことが要求されていくうちに
必要になっていきます。
それには毎日ある程度の練習時間を弾くことです。
曲が長くなれば練習時間も長くなります。
ハノンを繰り返し弾いたり、2番と3番を続けて弾くなりして持久力をつけられます。
ピアニストの方は毎日ハノンを一冊全て弾くといいます。
もちろんそれだけではありません。それくらい重要視しているわけです。
いきなり1冊とはいいませんが、大切なことですので毎日弾くことをお勧めします。
まとめ
ハノンの使い方は、まだまだありますが、まずは「手の形」と「脱力」について
実践してみていただければと思います。
音が苦にならずに、音楽(音を楽しむ)になりますように!
ではまた。