展覧会の絵、イスラメイ(東洋風幻想曲)、など「ピアノ名曲集」よりドラマチックな作品

みなさんこんにちは、お元気ですか。

もう5月も最終週になりました。時の経つのは早いものです。

この「ピアノ名曲集」も、はじめは100曲をご紹介する予定でしたが、

これもついでに、とかこっちも聞いてみましょう、などどやっているうちに

100曲では収まらなくなってきました。

 

100曲以下ではありませんので、ご安心ください。

さて本日は、

 

イスメライ(東洋風幻想曲)バラキレフ

組曲「展覧会の絵」よりキエフの大門 ムソルグスキー

 

の2つの作品を聴いていただきます。

1曲目のバラキレフの作品は、あまり聴いたことがないかもしれませんが、

秀逸な作品です。

 

イスメライ

 

 

ロシアの「5人組」の一人であったバラキレフによる「超難曲」です。

イスラメイ はコーカサス山脈の北でお出られる民族舞曲に基づくオリエンタルな

幻想に満ちた作品です。

非常に衝撃的な曲の出だしではありませんか?

 

バラキレフ

 

バラキレフは「ロシア5人組」のまとめ役として知られています。

彼は大学で数学を専攻していました。その後ミハイル・グリンカと知り合い

バラキレフを中心にして1862年に無料音楽学校が設立されました。

1862年にはバラキレフは帝室宮廷礼拝堂の監督と帝国音楽教会の指揮者に

任命されました。

 

指揮者やロシア音楽のまとめ役としての発言力から新たな運動の発起人という役割を得ました。

「5人組」ばかりではなく、チャイコフスキーもいくつかの標題音楽や「マンフレッド交響曲」

の作曲にバラキレフの助言や批評を仰いでいる。

なかなか変わった経歴の方ですね。

 

 

さてもう一つの作品は、

 

展覧会の絵

 

ムソルグスキーの「展覧会の絵」はムソルグスキーの親友の建築家の

遺作展をモチーフにしたものです。その作品の中の「キエフの大門」は

終わりの曲です。

 

キエフの大門

 

 

この曲を含む「展覧会の絵」は、ムソルグスキーの友人であったハルトマンの遺作展を歩きながら

そこで見た10枚の絵の印象を音楽に仕立てたものです。

ロシアに留まらずフランス、ローマ、ポーランドなど様々な国の風物が描かれている。

ただ無秩序に作品が並ぶのではなく、「プロムナード」という短い前奏曲あるいは

間奏曲が5回繰り返して挿入されている。

 

 

ムソルグスキー

 

彼はヴィクトル・ハルトマンという建築家であり画家でもある人物と1870年頃出会い

交友を結ぶ。しかし1873年8月4日にハルトマンは動脈瘤が原因で急死してしまった。

ムソルグスキーの落胆ぶりは大きく、残された手紙などによると、ハルトマンの体の異常

に気づきながら友人としてなすべきことをしていなかったのではないかと、自責の念に

駆られている様子がわかる。

 

展覧会から半年後の1874年7月4日、ムソルグスキーは「展覧会の絵」を完成させた。

作業の遅いムソルグスキーにしては珍しく2〜3週間足らずで一挙に作曲されたものと

推測されている。

しかしこの作品「展覧会の絵」はムソルグスキーの生前には一度も演奏されないままであった。

 

1881年3月28日、ムソルグスキーはアルコール依存症と生活苦から衰弱してこの世をさる。

上記の肖像画は他界する三週間ほど前、イリヤ・レービンの筆によるものである。

 

ではここでオーケストラ版も聴いてみましょう。

 

 

このオーケストラ版はラベルによる編曲で、セルジュ・チェリビダッケという

名指揮者の珍しいものです。どうしてかというと、チェリビダッケは録音を残さないことで

有名な指揮者でした。

 

まとめ

 

ロシアの作曲家たちの人生って、なんかドラマチックですよね。

特に友人思いのムソルグスキーが普段遅い筆を、一気に書いてしまうなんて。

かなりのインパクトを展覧会の絵で受けたのでしょうね。

 

そして名指揮者チェリビダッケによる「キエフの大門」。いかがでしたか?

私は学生の頃大学の先生が授業の時に、今来日しているチェリビダッケの指揮を

ぜひ見なさい、というので、特別に練習風景を見させていただけたのです。

これは学生生活で1番の思い出かもしれません。

 

讀賣交響楽団でしたが、驚きました。指揮者の指示でこんなにもオケの音色までも

変わってしまうのか、ということです。

もう他界されましたが、やはり映像や音が残っているのは嬉しいです。

ご本人は「音楽はその時、その場でのもの」だから録音を残さない主義だったそうです。

 

そして彼はスコアーもみず、(全部暗記している)立ったまま長時間、楽団員に指示を出す。

でも練習段階で全てわかっているよね?という雰囲気です。

現場の臨場感は感じられませんが、レジェンドがこうして拝見できるのは嬉しいです。

 

昔の思い出が蘇りましたが、あの時の感動は今でも鮮明に覚えています。

 

ではまた。