皆さんこんにちは。
ここ数回にわたり米国の音楽に関する論文を少しご紹介いたしましたが、
「論文」に触れることがあまりない私にとっては、わかりやすく解説してくださる方が
いらして、良かったと思うのです。
これから皆さんが論文を読んでどのようにまとめれば良いのか、
ということも含めておはなしいたします。
論文の読み方
論文の構成は、大体以下の様に分けられます。
表題題名ですね。
著者研究に関わった人達、所属機関、発表年など。
要旨/概要実験全体のまとめ。
序文背景(研究の発端となる社会的背景や問題の所在)、目的、仮説の設定など。
材料と方法実験素材(参加者など)と実験方法
結果実験結果
考察論文の最も本質的な部分、仮説を立証したか。
結論実験目的、結果、仮説を一貫させる。
謝辞今回は訳していません。
引用文献訳していません。
上記の様に論文は構成されている様です。
皆さんも参考にして、読んだり、書いたりしてください!
そして今回の英文の論文の翻訳、そして現地アメリカでの
ピアノ教育に携わっている、河村なおみ先生のおかげで私も
アメリカにおける音楽教育の立場の違いを、よく知ることができ
音楽に対する考え方にもっと自信を持てる様になりました。
音楽は楽しいだけではないが、楽しむことが大切なことや、楽しいだけにとどまらない
深い部分での人に与える影響を知りました。
皆さんは、どうお感じになったでしょうか?
追加
ここで論文を訳してくださった、河村先生が今回お感じになった、
「脳科学と音楽」の研究の流れを追加しておきます。
- 1990年代: 音楽は脳に良い影響がある、という研究が多く発表された。
- 2000年代: 反論が多くなった。
- 2010年代: 反論を踏まえた研究がなされてなお、音楽は脳に良いという意見が多い。
そして認知機能と実行機能について。
認知機能?実行機能?
認知機能と聞くと、認知症を思い出しますが、認知症ではなく認知機能です。
認知機能(Cognitive function)
外からの刺激に対して記憶、思考、理解、計算、学習、言語、判断
などをする知的な能力のことです。
実行機能/遂行機能(Executive function)
複雑な課題を遂行する際に決めた、目標の達成のために行動を選択し実行する、
我慢する、ルールの維持や変更に合わせる、などの高度な認知機能のこと。
認知機能→実行機能(遂行機能) 認知機能により実行機能へと進んでいく。
ですから、やはり認知機能が衰えると実行することができなくなる、ということですね。
まとめ
論文の中身は大変濃くて、頭一杯になりますが、無駄なことは一切ないですね。
何かをしっかりと説明するときに論文を参考にすることは説得力を増します。
皆さんも何かの参考になったら嬉しいです。
ではまた。