ハーバード大学流 育脳ピアノレッスン  実験結果その2 情報伝達システムも優れていた

皆さんこんにちは。

前回に引き続き、南カリフォルニア大学で行われた実験結果の

続きをお話しいたします。

 

2011年から5年間にわたり、ロサンゼルス市内の恵まれない地域の

お子さんに音楽のレッスンを受けさせ、「音楽の脳への恩恵」を追跡調査した結果

の続きです。

 

情報伝達システム

 

認知機能を高める脳内の情報システムも優れていた。

 

  • 灰白質、白質の厚み(神経細胞がある場所が厚い)
  • 脳粱の太さ、(左右の大脳半球の間にある橋が太い)
  • 音楽のトレーニングを受けえると脳構造が変わり、脳内で情報を早く大量に伝達できる。

 

そしてIQテストについてです。

 

IQテスト

 

大変に気になるIQについては、

  • この実験ではIQはグループ間の差異がなかった。
  • 別の実験ではIQと音楽のレッスンが明らかになった。

音楽レッスンを受けた子供の IQは高くなる。

音楽レッスンを受けた大人のIQは高くなる。

長期間の音楽レッスンがIQに良い影響を与える。

 

つまり、音楽の訓練によって、

  • 学校、社会への適応力が向上
  • 学業、仕事によく取り組める
  • 人間関係がスムーズ

 

という結果になりました。

この論文のタイトルは、

「音楽トレーニングを受ける子供の高速聴覚情報処理能力」であり

南カリフォルニア大学の5年間の研究の2年目の中間報告です。

 

結論

 

音楽のレッスンは脳育に貢献し、理想の子供を

育てられる可能性がある。

 

以上がアメリカで出されている論文の結論です。

 

まとめ

 

論文中に何度も出てきましたが、「脳を育てる」ことができる。

ということですね。

 

ここでのレッスンは、オーケストラのように皆で合奏する形態です。(下の写真参考)

一人で弾くピアノと合奏する時では少し形態が違いますが、

音を良く聴く、という点では同じですね。

楽しそうにバイオリンを弾く子供たちは本当に嬉しそうです。

この子供達の中には、「バイオリンを弾いていると、明日に食べる物の心配を

忘れることができた。」と環境的にはあまり良いとは言えない状態です。

 

それでもやっぱり楽しいからレッスンに来る。そして仲間ができる。みな苦しい生活を

している子供たちばかりです。音を共鳴させることで、同じ価値観を体験し、友情を

感じたことでしょう。思いやりも芽生えたことでしょう。

 

それが学校での学業に影響を与えることにもなります。

前向きな気持ちになり、目標を持つようになると、人は変わりますからね。

この実験をヒントに映画も作られました。舞台はブラジルでしたが、もちろんブラジルでも

同じような子供のオーケストラはあります。

 

ピアノでも、連弾というのがあります。

お互いを感じあって弾かないと、いまくいきません。

2人で引くと楽しく、また4本の手で奏でる曲はスケールの大きなものとなります。

ですから連弾は経験すべきことですね。

 

きちんとした実験より導き出されたこの結果をしり

私は自分の仕事に誇りと大きな責任を感じるようになりました。

今まであまり知られなかった論文を知り、より多くの方に知っていただきたいと

思い、お話しさせていただきました。

 

このシリーズはまだ続きます。

 

ではまた。