メロディーを弾くときのポイント。「荒城の月」です。人気の高い歌で奥深い曲ですね。

こんにちは皆さん、お元気ですか。

いつもこのブログをご覧くださりありがとうございます。

 

毎日の湿度や気圧による体調の変化は、どうやら医学的にも確かなようです。

気圧による頭痛、湿度による関節痛など、原因は「湿度と気圧」が関係しているそうです。

私はどちらかと言うと、気圧による頭痛タイプでしょうか。

皆さんはいかがですか。あまり「湿度と気圧」を理由に体調不良を、ことの他アピールするのも

考えものですが、知っておいて対処する、そして必要以上に心配しない、ぐらいで良いでしょうか。

 

さあ今回は「荒城の月」のメロデイーをうまく弾くポイントです。

最近私は若い頃には感じなかった、哀愁をこの歌に感じます。深いですね。

 

「荒城の月」

 

 

歌っているときには感じない音の動きを、鍵盤楽器では感じます。

思っていたより音がすごく下がっている、とか、結構高い音が出てる、などです。

言葉には抑揚がありますので、歌詞と一緒になると自然に歌えてしまいますが、

言葉のない音程だけですと、意外な発見があるわけです。

 

ベルカント唱法による「荒城の月」

 

 

このオーケストラの指揮者もソリストも外国の方ですが、いかがでしょう。

もちろん意味もお分かりでしょう。聞いていると、なぜか私は涙が出てしまいます。

それは、いかにこのうたのメロデイーが秀逸であるか、という証明でもありますね。

 

まとめ

 

 

私たちがヨーロッパ生まれのクラシック音楽を愛するように、海外の演奏家の方も

日本の古歌を歌われます。音楽には国境が本当にありません。

歌詞がある場合は意味をよく知る必要があります。と同時にその国の文化や歴史も

学ばなくてはなりませんね。ですからヨーロッパなどに留学して音楽を学ぶことは、今でも

よくあることです。

 

よく言われる、本場OOで勉強したいです。ですね。

皆さんにもそのようご経験やお考えはありますか。

 

さて、いつもこのブログを見てくださっている皆様に、プレゼントとして、

udemy(ユーデミー)という、デジタルコンテンツによるさまざまな学習コースを

取り揃えているところから、私不肖河原が「大人の初心者のためのコード弾きピアノ教室」と

して、独学できるようにとテキストを出させていただきました。

 

いつもブログを読んでくださっている方に、現在無料でプレゼントしています。

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コードとは何か、どの指で弾くのか、など全くの初心者からのコード奏法のご案内を

しています。すぐに弾けるようになる数曲も紹介しています。

 

ではまた。

 

 

 

 

和音について 人は和音が好き 「アメリカでの研究による取り組みやキャンペーンについて」

皆さんこんにちは。

夏は本当に終わりましたね。

夏の思い出は何かありますか?

 

さて今日は、皆さんが大好きな和音などについて、お話ししたいと思います。

私も子供の頃から和音が好きで、和音を弾くと幸せな気持ちになりました。

その後、和声の勉強に入った時も、楽しかったです。

現在は、コード奏法を勉強していますが、曲を引かなくてもコードだけ弾いているだけで

満足することも多いです。

 

人は和音が好き

 

  • 新生児から大人まで、人は非今日和音より協和音を聞くことを好む
  • 和音は量大脳半球を刺激し、血流が増加
  • ピアノを弾くことで和音を作り出せる

 

単音よりも和音がいいですね。 ピアノを習ったことがない方でも、一度に2つの音を弾いたり、

3つの音を弾いてみたりして、楽しんで欲しいです。

 

ここでアメリカの論文を翻訳してくださった、河村先生の結論をどうぞ。

 

私的結論

  • 個人レッスンはグループレッスンより脳育に効果的と思う。
  • ピアノは他の楽器より脳育に効果的と思う。
  • 早く始めて長く続けるのが脳に効果的(これは実証済み)
  • グループレッスンは社会適応能力をより育てるかもしれない(南カルフォルニア大学の調査で、
  • バイオリン・グループは思いやりの気持ちが突出していた。)

一人で演奏することも育脳に効果があり、複数で演奏することは他人を思いやることが必要になっていきます。

⬆️は私の意見です。

レッスンを始める時期

 

では具体的に、脳科学的にレッスンを始める適切な時期について。

 

アメリカ、カルフォルニア州での取り組みをご紹介します。

”Firstー5 California” キャンペーン というものです。

子供の0歳から5歳は将来を決める成長期です。

話しかけ、読み、歌いましょう!

 

新生児には話しかけ、音楽を聞かせ、親が歌いましょう。

幼児には歌ったり、音楽に合わせて体を動かしたり、指の体操をさせましょう。

5歳までに簡単な数字やアルファベットを教えましょう。

上記の内容のテレビ・コマーシャルを流しているそうです。

5歳までには音楽的なことを始めていた方が良いですね。

 

またさらに別の資料では、

「あなたの子供はリズム感がありますか?」

(3〜4歳のリズム感と言語能力)

3〜4歳で音楽的なリズムを聞き、真似てうてる子供は、そうでないこどもより、、、

・雑音の中で言葉や音をより正確に聞き分けられた

・言葉の発音がより正しくできた

・一般の4~5歳児と同等の聴覚だった

またさらに年齢を上げると

「子供の音楽の訓練期間と読解力の関係」

(6〜9歳児の音楽経験と学力)

 

レッスンを長く受けているほど読解力がより高くなる

学校の成績も高い傾向にある

注意力、集中力、分析判断力(reasoning skill)も高い

 

「音楽活動と脳の可塑性は一生つづく良い関係」

(7歳が分岐点!)

論文翻訳を参照

7歳前にレッスンを始めた子供は、それ以降に始める子供より

聴覚が発達する

運動機能領域が発達する

脳梁が大幅に太くなる

皮質脊髄路(大脳皮質の運動やから骨格筋に至る伝道路)

ここでははっきりと7歳が分岐点と言っています。

「複雑な聴覚を分析する聴覚テスト」

(音楽の訓練期間と聴覚の関係)

70人の平均24.8歳の人たちの聴覚テスト

  • 1 2年以上音楽の訓練を受けた人
  • 2 2年以下の人
  • 結果は
  • 年以上訓練を受けた人たちが全ての聴覚テストで成績が良かった。
  • 訓練年月と聴覚テストの成績はほぼ正比例した。

 

上記の表の中の黄色の曲線は急速に神経接続が形成される。

青は言語神経が6歳で大人のレベル

赤は交互な認知機能で15歳で大人のレベルに達する。

 

ですから、

まとめ

 

なるべく早くから、聴覚教育のために、音楽を聴く、リズムを打つ歌を歌うなどの音楽的活動を

始めると良いです。

楽器を習うのは遅くとも7歳までに始める。

最低2年間続け、長く続けるほどよい

 

という見解になりました。

 

今まで出てきた論文は音楽関係者からではなく、脳科学からの資料であります。

まるで、音楽教室の宣伝文句みたいでしたが、これらはれっきとした米国の論文です。

 

こうなってくると、「ピアノは子供のうちからやらないと。。。」

という声が聞こえてきそうですが、それはまた次回に回しましょう。

まだまだ続きます。

 

ではまた。

 

 

 

 

ハーバード流 育脳ピアノレッスンの教科書 年収、学歴、遺伝の音楽の影響について

皆さん、こんにちは。

今まで何度かに分けて音楽に関する論文をお話ししてきました。

今日は、日常においての音楽の影響などについてお話ししたいと思います。

 

音楽の影響

 

音楽の影響で考えられがちなことは、「音楽の環境が良い」「親が高学歴である」などの

優位性ですね。

 

環境説としては、

ピアノを習える家庭は、

  • 親の収入が高い
  • 環境が良い
  • 教育費もかけてもらえる
  • 親が教育熱心

だから、子供の頭が良くなるのでは?

 

遺伝子説

ピアノを習える家庭は

  • 高学歴な親が多い
  • 遺伝子的な問題

だから、子供の頭が良くなるのでは?

 

では反対に、環境に恵まれず、低収入、低学歴といった場合はどうなのか?

 

まさに音楽は

こうした親の優位性にも負けない影響力があったという証明がなされました。

それを今まで論文を交えてお話ししてきたわけです。

 

エル・システマジャパン

 

南米ベネズエラでホセ・アントニオ・アブレウ博士によって始められた社会変革を

目指した音楽教育を「エル・システマ」と言います。

 

家庭の経済状況にもかかわらず、全ての子が無償で集団での音楽教育が受けられる仕組みが原点です。

子供たちが自ら、協調性や、規律を学びながら、目標に積極的に取り組んでいく姿勢を

育んでいくことによって、希望や誇りを持てることを目的としています。

 

この活動は世界的に活躍する、若手指揮者グスターボ・ドゥダメルなど多くの一流音楽家を

排出しているだけでなく、子供たちを犯罪や暴力から守り、学業面も含めてポジティブな影響を

与えてきていることで、ユネスコ、米州開銀等の外部機関からも評価されています。

2016年1月時点で、60位上の国と地域で展開しています。

 

私の住んでいる地域でも数年前に少年少女オーケストラが作られて、私のピアノ教室の

生徒さんも参加していました。

ここで実際にこのオーケストラに参加していた生徒さんたちのインタビューを

ご紹介します。

 

オーケストラに参加して

 

ユース・オーケストラ・ロサンゼルス

 

「私はオーケストラで演奏している時が一番好きです。

自分と仲間が一緒になって素晴らしい音楽を作り出せるからです。

その時には明日の食べ物や、今晩の宿題などの心配を忘れて、自分が弾く

一つ一つの音に集中して、それぞれの音をとうして物語を紡いでいきます。」

 

「違う楽器が一緒に練習し演奏するという過程は、人生そのものではないかと思います。」

 

「私達は、何もないところから来て、何もできないと思われているけど、とても美しいものを

創り出しています。誰でも一生懸命努力して目標に向かっていけば、私たちの様にできると思います。」

 

「クラシック音楽は、私が知らなかった私を見つけさせてくれた。また新しい視点もくれました。

クラシック音楽の世界はとても美しく、それゆえこの世界も美しいと思えます。」

 

などなど、子供とは思えない感想がたくさんあります。

 

音楽があれば、人生は変えられる。

 

脳の構造の変化

 

音楽で脳の構造が変わる?

興味深い研究があります。

 

まずは、聴覚が変化します。当然ですが、音楽を演奏しますので。

聴覚が優れていると、クラスがガヤガヤしていても、先生のお話を正確に聞き取れる様になり、

言葉の習得も早くなり、言葉を理解する力、コミュニケーション能力が優れてくる。

 

さらに、脳構造が変わり、脳内で情報を早く大量に伝達できる。

すごいですね。

ぜひお子さんに音楽のトレーニングを受けさせて、ハイスペック脳を!

 

そして音楽で思いやりのある子・我慢強いが育つ本当の理由。

これは実際にピアノレッスンをしている私も感じることです。

思いやり、我慢強いに関しては、スポーツでも養われると思います。

ですがスポーツには常に、勝ち負けがありメンタルの強さが強調されますね。

 

音楽はまず音が出ます、その音にまず脳が癒され、やさしい気持ちになります。

そして曲を仕上げるまでの努力や忍耐は、多くの曲を弾いていくことで、自然と

養われます。

 

まとめ

 

論文の執筆者の一人である、ハビビ先生のインタビューでは

 

「音楽グループの社会適応能力、時に共感や思いやりの気持ちが高く、

他人の気持ちを理解して同じ気持ちになれる能力が高かった。

この能力は実行機能よりもさらに音楽的能力とはかけ離れていますが

グループで音楽を演奏する時に自分を制して周囲の音を聞き、また指揮者に注意をはらい、

その指示にしたがうなどの行動が、実際には意思決定能力や将来を考える計画性といった脳力まで

もやしなっている。」

また認知機能をうけもつ前頭葉も優れていた。

認知機能は、自己の衝動や感情をコントロールし、目先の欲求を辛抱する能力です。

ですから、認知症の患者さんは、感情をコントロールできず、辛抱もできません。

 

ぜひ、お子様に音楽を?

 

まだまだ続きます。

 

ではまた。

 

 

 

 

ハーバード流 育脳ピアノレッスンの教科書 これから未来に向けての音楽事情について

皆さんこんにちは。

今日は9月11日。 忘れることのないニューヨークでの出来事。

そして生まれた多くの歌や音楽。 やっぱり人を癒せたのは音楽でしたね。

 

今日はこれからの音楽、音楽教育についてお話ししたいと思います。

かつては「音楽では食べていけない」と良く言われました。

私も言われてきました。 そして一時的に音楽から離れてしまうことがありました。

でもやっぱり戻ってきました。

 

我が子の将来を考えると、ピアノを習わせても・・・。

という疑問が湧いてきますが、それも過去のことになりそうです。

 

音楽で脳の構造が変わる

 

人には宿命と運命があります。 宿命は持って生まれてきたものです。

例えば両親が高学歴である為に、自分も良い教育を受けることができた。とか

親がスポーツ選手であり自分もその遺伝子を受け継ぎスポーツで活躍できた。

などですね。

 

ですけど、せっかくの良い遺伝子を受けても、その本人の努力や希望がなければ

成立しません。

 

かたや運命は運ばれてきた運ですから、今までお話ししてきた様に、

家庭環境が良くなくても、両親が高学歴でなくても、その本人の意思によって

宿命を変えることもできる、ということです。

 

音楽だけではなく、スポーツなどでも我慢強い人間が育つと思いますが、

今回の論文では、音による脳への良い影響が指摘されていますね。

すなわち脳の構造が変化することです。

 

音楽で起業する

 

雑誌プレジデントのオンライン版によると、AI時代でも消滅せずに稼げる業種の中に

音楽アーティストや教師などがエントリーされています。

AIに取って代わることはできない大切な職業なわけです。

 

昨日も新聞(東京新聞 9月10日)の朝刊1ページのしたの本の紹介コーナーに

「音楽で起業する」というタイトルの本を発見して嬉しくなりました。

その、紹介文を少し書き出しますと、

 

『欧米では、音楽と最新テクノロジーが融合した事業を展開するベンチャー企業が

続々と誕生しています。本書では、日本でも徐々に増えつつある「音楽起業家」たちに、

”何故起業したのか””起業家に必要なものとは何か”といった質問を投げかけ、実像に

迫りました。

流通経済大学准教授 八木良太 著

ということで、これからの時代を生き抜く若いひとの、たくましさを感じます。

がんばれ!  かっこいいです!

 

 

音楽で脳トレ

 

音楽は、左右両方の大脳半球を使っていて、しかも言語よりも広範囲です。

ですから、幼児期の言語習得に聴覚がとても重要な役割を担っています。

言葉と音楽といえば、「お歌」ですね。 歌いながら言葉を覚える方が、ただ言語を習得させるよりも

ずっと楽しいですし効果的です。

 

バレエなども音楽なしでは踊れませんし、最近では音楽を流しながら書道のパフォーマンスを

する方達がいらっしゃいますね。どちらも素晴らしいですよね!

そしていかに音楽の果たす役割が大きいか!

 

ただピアノを弾くだけでも楽しいですが、何かとコラボするのもすごく楽しいです。

自分以外の人と一緒に活動することは、音楽の世界を広げるだけでなく、人生を広げてくれます。

それを証明したのが、映画『ストリートオーケストラ』です。

 

ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、これは実話です。

サンパウロ交響楽団のオーディションに落ちたバイオリニストのラエルチが紹介された仕事は、スラム街の音楽教師。

5分たりとも静かにできない子供たちに愕然とするが、「ギャングがラエルチ先生の演奏に感動して銃を下ろした」と聞いた子供たちは、音楽に興味を抱き、演奏に喜びを覚え始める。

そこから事件があり、展開していくのですが、是非ご覧になってください。

 

今日のまとめ

 

脳を育てる音楽の無限の広がりを、この投稿をしながら日々感じています。

「音楽」が今まで、『お遊び』てきに扱われていた部分がありました。

クラッシックのプロ以外は、ただの趣味で女子がやるもの。

 

でも時代が変化してきました。 それに対してどう生きていくかを

問われる様になりました。 深くて広いですね。 まだまだ続きますよ。

 

ではまた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハーバード大学流 育脳ピアノレッスン 数多くの論文について 論文の読み方について

皆さんこんにちは。

ここ数回にわたり米国の音楽に関する論文を少しご紹介いたしましたが、

「論文」に触れることがあまりない私にとっては、わかりやすく解説してくださる方が

いらして、良かったと思うのです。

 

これから皆さんが論文を読んでどのようにまとめれば良いのか、

ということも含めておはなしいたします。

 

論文の読み方

 

論文の構成は、大体以下の様に分けられます。

 

表題題名ですね。

著者研究に関わった人達、所属機関、発表年など。

要旨/概要実験全体のまとめ。

序文背景(研究の発端となる社会的背景や問題の所在)、目的、仮説の設定など。

材料と方法実験素材(参加者など)と実験方法

結果実験結果

考察論文の最も本質的な部分、仮説を立証したか。

結論実験目的、結果、仮説を一貫させる。

謝辞今回は訳していません。

引用文献訳していません。

 

上記の様に論文は構成されている様です。

皆さんも参考にして、読んだり、書いたりしてください!

 

そして今回の英文の論文の翻訳、そして現地アメリカでの

ピアノ教育に携わっている、河村なおみ先生のおかげで私も

アメリカにおける音楽教育の立場の違いを、よく知ることができ

音楽に対する考え方にもっと自信を持てる様になりました。

 

音楽は楽しいだけではないが、楽しむことが大切なことや、楽しいだけにとどまらない

深い部分での人に与える影響を知りました。

皆さんは、どうお感じになったでしょうか?

 

追加

 

ここで論文を訳してくださった、河村先生が今回お感じになった、

「脳科学と音楽」の研究の流れを追加しておきます。

 

  • 1990年代: 音楽は脳に良い影響がある、という研究が多く発表された。
  • 2000年代: 反論が多くなった。
  • 2010年代: 反論を踏まえた研究がなされてなお、音楽は脳に良いという意見が多い。

 

そして認知機能と実行機能について。

 

認知機能?実行機能?

 

認知機能と聞くと、認知症を思い出しますが、認知症ではなく認知機能です。

 

認知機能(Cognitive function)

外からの刺激に対して記憶、思考、理解、計算、学習、言語、判断

などをする知的な能力のことです。

実行機能/遂行機能(Executive function)

複雑な課題を遂行する際に決めた、目標の達成のために行動を選択し実行する、

我慢する、ルールの維持や変更に合わせる、などの高度な認知機能のこと。

 

認知機能→実行機能(遂行機能)     認知機能により実行機能へと進んでいく。

ですから、やはり認知機能が衰えると実行することができなくなる、ということですね。

 

まとめ

 

論文の中身は大変濃くて、頭一杯になりますが、無駄なことは一切ないですね。

何かをしっかりと説明するときに論文を参考にすることは説得力を増します。

皆さんも何かの参考になったら嬉しいです。

 

ではまた。

 

 

 

 

 

ハーバード大学流 育脳ピアノレッスン  実験結果その2 情報伝達システムも優れていた

皆さんこんにちは。

前回に引き続き、南カリフォルニア大学で行われた実験結果の

続きをお話しいたします。

 

2011年から5年間にわたり、ロサンゼルス市内の恵まれない地域の

お子さんに音楽のレッスンを受けさせ、「音楽の脳への恩恵」を追跡調査した結果

の続きです。

 

情報伝達システム

 

認知機能を高める脳内の情報システムも優れていた。

 

  • 灰白質、白質の厚み(神経細胞がある場所が厚い)
  • 脳粱の太さ、(左右の大脳半球の間にある橋が太い)
  • 音楽のトレーニングを受けえると脳構造が変わり、脳内で情報を早く大量に伝達できる。

 

そしてIQテストについてです。

 

IQテスト

 

大変に気になるIQについては、

  • この実験ではIQはグループ間の差異がなかった。
  • 別の実験ではIQと音楽のレッスンが明らかになった。

音楽レッスンを受けた子供の IQは高くなる。

音楽レッスンを受けた大人のIQは高くなる。

長期間の音楽レッスンがIQに良い影響を与える。

 

つまり、音楽の訓練によって、

  • 学校、社会への適応力が向上
  • 学業、仕事によく取り組める
  • 人間関係がスムーズ

 

という結果になりました。

この論文のタイトルは、

「音楽トレーニングを受ける子供の高速聴覚情報処理能力」であり

南カリフォルニア大学の5年間の研究の2年目の中間報告です。

 

結論

 

音楽のレッスンは脳育に貢献し、理想の子供を

育てられる可能性がある。

 

以上がアメリカで出されている論文の結論です。

 

まとめ

 

論文中に何度も出てきましたが、「脳を育てる」ことができる。

ということですね。

 

ここでのレッスンは、オーケストラのように皆で合奏する形態です。(下の写真参考)

一人で弾くピアノと合奏する時では少し形態が違いますが、

音を良く聴く、という点では同じですね。

楽しそうにバイオリンを弾く子供たちは本当に嬉しそうです。

この子供達の中には、「バイオリンを弾いていると、明日に食べる物の心配を

忘れることができた。」と環境的にはあまり良いとは言えない状態です。

 

それでもやっぱり楽しいからレッスンに来る。そして仲間ができる。みな苦しい生活を

している子供たちばかりです。音を共鳴させることで、同じ価値観を体験し、友情を

感じたことでしょう。思いやりも芽生えたことでしょう。

 

それが学校での学業に影響を与えることにもなります。

前向きな気持ちになり、目標を持つようになると、人は変わりますからね。

この実験をヒントに映画も作られました。舞台はブラジルでしたが、もちろんブラジルでも

同じような子供のオーケストラはあります。

 

ピアノでも、連弾というのがあります。

お互いを感じあって弾かないと、いまくいきません。

2人で引くと楽しく、また4本の手で奏でる曲はスケールの大きなものとなります。

ですから連弾は経験すべきことですね。

 

きちんとした実験より導き出されたこの結果をしり

私は自分の仕事に誇りと大きな責任を感じるようになりました。

今まであまり知られなかった論文を知り、より多くの方に知っていただきたいと

思い、お話しさせていただきました。

 

このシリーズはまだ続きます。

 

ではまた。

 

 

ハーバード大学流 育脳ピアノレッスン 聴覚の重要性 アッサル ハビビ心理学教授のお話しなど

皆さんこんにちは。

 

大きな台風が九州を北上してゆきました。

ここ関東でも時折激しい雨と風で、台風にあわれた地域の皆様の

一日も早い回復をお祈り申し上げます。

 

さて今日は、「幼児期の聴覚の重要性」などについて

お話ししていきます。

 

幼児期の聴覚の重要性

 

渕上達夫著「事象関連電位からみた小児の認知発達」

 

  • 聴覚」は単なる聴力を意味するものではない
  • 幼児期に言語としての音の理解のために必要な能力
  • 音に気づき、音の強さ、種類、音色、高低、リズムなどを認識し区別する複雑な機能
  • 聴覚の発達に伴って言語理解の能力が飛躍的発達を遂げる
  • また音の感度、方向性、弁別、認知力も著しい発達を遂げる

(幼児期は雑音の中から重要な音を聞く力などをつける

 

人間は生まれる前から聴覚があります。

生まれてからは聴覚を頼りに、周りを認識していきます。

そして人がなくなる時も最後まで聴覚は衰えないそうです。

 

言葉を覚えるのはもちろん、その聞こえてきた音で、色々なことを

認知してゆくのですね。

 

聴覚の重要性

 

「一次聴覚野」 Wikipediaから

 

  • 聴覚野はヒトにおける言語、音楽の処理の神秘的な要所
  • 右大脳半球の一次的聴覚野は調性音楽に対する感受性が高い
  • 左大脳半球一次聴覚野は音声言語の音の僅かな違いをキャッチ
  • 前頭前皮質内でも音を捉えて、共鳴する音、音の周波数、音に対して活性化し、負の感情を抑制する
  • 音楽によって人々の魂が安らぎを得るメカニズムとして考えられるかもしれない

音は人を癒すということでしょうね。

聞こえてきた音楽が楽しいリズムなら、人は楽しさを感じ思わず笑顔になります。

聞こえる音楽がやさしい音色なら、人は気持ちが落ち着くのです。

 

よく、音楽を勉強できる環境は家庭が裕福で、ご両親が高学歴で、だから勉強もできてピアノも

上手なんでしょう。という意見もあります。

それに関して2011年から南カリフォルニア大学で追跡調査が行われました。

 

5年間の追跡調査

 

南カリフォルニア大学での2011年から5年間の追跡調査。

 

  • ロサンゼルス市内の恵まれない地域の6歳から7歳児を募る。
  • 地域により両親の学歴、年収などのバックグラウンドが異なる。
  • 3つのグループに分けて脳の成長を観察する。

 

  1. 音楽のトレーニングを受けるグループ。バイオリンのグループレッスンだけで、今まで音楽のレッスンを受けたことがないことが条件。 レッスン代は無償、バイオリンは支給する。
  2. スポーツのトレーニングを受けるグループ。無償。
  3. 上記の2つのトレーニングを受けないグループ

 

この追跡調査の目標は、音楽が子供の成長発達にどう影響するのか解明する。

 

  • 学業成績への影響
  • 脳の認知能力の発達への影響
  • 社会性、情緒的な発育への影響

 

調査内容は

  • 言語能力
  • 認知能力(集中力、記憶力、脳の実行機能)
  • 社会適応能力(共感力、思いやり、友達関係)
  • 脳構造

調査開始時に全員がほぼ同じ状態であることを確認し

一年ごとに同じ実験方法で再度調査し、グループごとの

傾向を調べる。

 

この脳構造検知のために

  • MRIを用いて被験者全員の脳構造を画像処理
  • 脳波測定。電極をつけたキャップをかぶって脳内の電気活動を測定する。

 

その実験結果、音楽グループは聴覚が優れていた。

  • 音のピッチ、リズムの違いを識別できた。
  • 第3者のリズムを真似する能力がある。
  • 音情報の処理スピードが速い。
  • スピードは8、9歳で、ほぼ大人のレベルだった。
  • 他の音楽情報処理能力も優れていた。

言語を聞いて理解する能力

コミュニケーション能力

 

つまり、

  • 音楽の訓練を受けた子供たちは教室内で雑音があったとしても
  • 先生の話を他の子供より、より正確に早く聞くことができる。
  • 3〜4歳時で音楽的リズムを打つ訓練を受けた子供は、そうでない同年代の子供より
  • 言葉を早く習得する。

つまり学業成績に良い影響があり得る。

 

そして実験結果として、前頭葉も優れていた。

 

  • 前頭葉は認知機能を受け持つ
  • 認知機能とは、記憶、思考、理解、計算、学習、言語
  • 判断、計算、感情のコントロールなどの知的な能力。
  • 人が社会的、自立的、創造的な活動を行うのに非常に
  • 重要な機能とされる。

 

今日のまとめ

 

まだまだ実験結果の続きがありますが、今日はここまでにします。

今回は結構重かったですね。

実験結果が多岐にわたりましたので、この続きはまた次回にいたします。

 

ではまた。

 

 

P.S

当教室のお問い合わせは、

https://lin.ee/vLhlsJM

を検索してください。個別にご相談できます。

オンラインレッスンも受付中です。

 

 

 

 

 

大人のピアノ ハーバード大学は「音楽」で人を育てる(一般書)

皆さん、こんにちは。

私は今回、夏休みの間に「ハーバード流 育脳ピアノ レッスンの教科書」のセミナーを

受講しました。

 

以前より、ピアノは脳に良いと漠然と言われていましたが、

アメリカでは具体的に効果を発表しています。

説得力があって、なるほどと思いましたので少しお話しします。

 

音楽教育と学業

 

 

学業は大切ですから、ピアノばかりを弾いていては成績は上がりませんが、

統計上音楽のクラスを4年間とっていた生徒は、1年半以下の生徒よりも

平均的に、総合点が92点高かった。

ちなみに、このテストの総合点は2400点だそうです。

 

このように数値化されると納得できますね。

勉強中の気分転換にも良いのでは無いでしょうか?

 

出席率

 

音楽の授業はアメリカでは、無い学校も存在していて、私立校には

音楽の授業はほとんどあるそうです。

そして学校内でピアノのレッスンを受けることもできるのだそうです。

良いですね。わざわざピアノ教室に通わなくてもいいのです。

音楽の授業があると学校に行きたくなるでしょう?

体育が好きな子供が運動会が好きなように。

 

成績

 

なぜ英語や数学の成績に影響するかというと、

まず耳が育つからです。 ピアノはじぶんの音を良く聞いて弾かなくてはなりません。

語学の習得にはリスニングがありますが、これは音楽やっている方は本当に発音良いです。

そして国語の音読も得意になります。

 

算数、数学については、数の概念が音楽には不可欠なので、

数学的な部分が好きで、良く理科系の方もピアノが好きだったりします。

お医者さんで音楽好きな方々、そして楽器を演奏される方々、意外と多いように思います。

 

まだまだ続きがあります。

今回はこの辺で。次回はリベラルアーツについて

お話ししたいと思います。

ではまた。

 

 

 

 

 

 

大人からの初めてのピアノ 独学編 一人でどこまで行けるか

皆さんこんにちは。

今回もまた、大人から始めるピアノ。

しかも独学でできるのか? そしてどうやったら独学で弾けるようになるか、と言う問題についてです。

 

そうですね、結論から言うと、かなり危険な感じです。

なぜそうなのか、そしてその解決方法をお話ししたいと思います。

 

大人の独学ピアノ

 

まず、皆さんの周りに独学でピアノを弾いている方がいますか?

そして、その方がなかなかの腕前でしたら、是非どのように練習したか

聞いてみてください。

 

おそらくそのかたの身近に指導できる人がいらしたり、(例えば、お母さんがピアノの先生をしているなど、)

あるいは独学の方法を自分で順序立てて実行した方でしょう。

そしてそのやり方のアドバイスも、指導できる方から、ちょっと教えてもらった。

などど言うケースが多いと思います。

 

そうです、独学であっても自分で進んでいくだけではなく、軌道修正してくれる人が

いた方が、全然いないのとでは、かなりの差が出てきます。

 

ですが今までお話ししてきたように、楽譜を読むのは本人ですし弾くのも本人です。

ですから独学でいけそうなのですが、それを客観的にアドバイスできる人が、

どうしても必要になるのです。

 

それは自分の演奏を録画したり録音して、客観的に分析してみることでも

できますが、なかなか自分のクセに気付きずらい傾向にあります。

例えば3拍子の曲を4拍子で弾いていたりなど、録画して本人がみても

気が付かないことも、結構あります。

 

そんな時は、同じような独学仲間がいると、いいですね!

 

過去の経験

 

以前に音楽教室などに通ったことがある、と言うケースはいいですね。

「若い頃に少し」とか「子供の頃にちょっと」などと、経験があると

弾いているうちにいろいろ思い出してきます。

それをきっかけにして、進めていくと良いでしょう。

 

以前に弾いた曲などは是非もう一度弾いてみましょう。

懐かしくて、そしてその頃のことが思い起こされて、何とも言えない気持ちになります。

音楽は時空を超えてしまいますから、一瞬にして過去に行ったり、また元に戻ったりします。

 

アルツハイマーの患者さんでも、若い頃に聞いた曲を簡単に思い出すことができ、

それと同時にその時のご自分の交友関係なども、事細かくお話しするそうです。

脳内のどこかに音楽と共に記憶が残っているのですね。感動的です。

 

習っている人に聞く

 

今現在、ピアノ教室に通っている人にいろいろ聞いてみる。

これも結構いいですよ。

 

人は自分が習得したことを、他人にお話しすることで、より理解が深まります。

人から習う(インプット)ことと 人に話す(アウトプット)です。

 

良くお子さんなどは、自分のお友達にピアノを教えたがります。

得た知識を他人に誇らしげに話すのは、実はとても楽しいことであり

お互いに知識を共有することで、絆も深まるでしょう。

 

共有する

 

そもそもコンサートやリサイタルが、なぜあるのか。

考えたことありますか?

 

音楽会とは、演奏家と聴衆が感動を一緒に共有することではないでしょうか。

その場での一期一会。 時と共に流れていく音楽。時代も流れていきますが、

記憶に強く残ります。共有した時の状況も思い出として残ります。

 

ですから基本的に音楽は一人では完成されないのです。

誰かと音楽を共有する事は、かけがえのないものなのです。

ですから独りで演奏するより、2人、3人で演奏すると、もっと楽しいです。

 

音楽仲間を作れるといいですね。そして情報を共有したり、

楽しみながら腕を上げていく。 一緒にやりませんか?と共有できる仲間を持つといいです。

 

まとめ

 

大人からの独学ピアノについて、いかがだったでしょうか。

大人であるからこそ、仲間を作ってやってみる。ちょうど高校生が友達とバンドをやるように

ワイワイと楽しくお互いに切磋琢磨して上を目指す。

自分の活動に賛同してくれる仲間がいると、もっといろいろな活動へと

広がっていくことがあります。

もちろん独りで引きこもって練習するのも賛成です。

そんな時間も絶対に必要だからです。

一人も楽しい、仲間と一緒も楽しい。

それが理想的ですね。

 

ではまた。